重力には逆らえない話

 最近、あるポッドキャストにはまっています。けんすうという人と尾原という人のポッドキャストで、主にビジネス、ネット系の話題が中心ですが、これがけっこう考えさせられる内容で、面白いです。

ハイパー起業ラジオ。これが面白い。ちょっと難解かもしれませんが、自分の興味関心に重なる部分はどこかしらあると思います。

 このポッドキャストのどれかの話で、リクルートの経営者が話していたという「世界は落下している」「重力には逆らえない」って言葉を紹介していました。これは例えば、「これからはネットの時代だ」とか、「男女の差はどんどんなくなっていく」とか、企業や個人がどんな想いや信念があろうと社会全体としてはこういう方向にうごいているよね?というようなことです。
 ぼくは、その意味とはちょっと違いますが、重力という単語を聞いた瞬間、「ああ、わかるなぁ」と思いました。

 ぼくは、ここ鹿屋市で17年間うどん屋をやってきました。これまでいろんなことがありました。そりゃあもう大変でした。いいことばっかりじゃないです。むしろ、理不尽なこと、しんどいことの方が多かったかもしれません。
 こんなこともありました。ずっとある人たちに、あることを伝えているのに、何度言っても、何を言っても理解しない人たちがいました。その人たちはある日突然、店に乗り込んできて、ここでは書けないようなことをしてきたことがあります。もう、ほんとうに心底うんざりしましたし、今は何事もなかったかのような顔をしてますが、ぼくはきっとそのことを忘れないでしょう。

 それから、商売をしているとどうしても「流れ」のようなものもあります。ライバル店ができたり雇ったスタッフがとんでもなかったり、こちらでコントロールできることは意外と少ないのです。「こっちが正しい」と思っていても、そのときの流れには逆らえず、こっちが間違ってるように見せかけられることもあるし、そもそもぼくが未熟だったという部分もあります。

 でも、数年たって振り返ると、そういう場面で無理やり勝った(ように見える)人たちが、その後うまくいってるかというと……そうでもない。
最近、やっと少し見えてきたように思います。 「重力には逆らえないな」と。
 つまり、無理して抗ったり、あれこれ取り繕っても、結局は自分のやってきたことが全部返ってくる。いいときも悪いときもあるが、結局は何を考え、何をしてきたかで落ち着くところに落ち着く。自分や他人に嘘をついたり、ごまかしたり、責任を人に押しつけてきた人たちは、長い目で見るとだんだん苦しくなっているように思います。
 そういうの、何人も見てきました。
 だから最近は、「自分が正しいと思うことをちゃんとやる」ってことだけ意識しています。
うどんをちゃんとつくる。
スタッフたちといい雰囲気でいい仕事をする。

当たり前のことだけど、商売が長くなればなるほど、結局はやってきたこと、考えてきたことに収斂していくのだと実感します。
 ぼくはいまでもいろんなことに挑戦してるし、これからもするのかもしれません。そして、また失敗やトラブルに巻き込まれるのかもしれません。
でも、重力には逆らわない。
そんなことを思っています。自分はなにか個人的な感情や思い込みで、やっていることは重力に逆らってないか?自問自答することが大切なように思います。

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